癒し恋~優しく包まれて~
失恋した日
カズさんに失恋した。
11年間の想いは儚く散った。
私は一人、レストランにある30階から1階までエレベーターで降りる。
ホテルのレストランに誘われたからと浮かれて、いつもよりもおしゃれな服装で来たのに……
とうとう告白されるのかと期待して来たのに……
「来年の春、結婚することになったんだ」
衝撃な告白だった。浮かれていた気分は一気に奈落の底に落とされる。
12歳の時からずっと好きだった。一度告白したけど「柊花は妹みたいだから」と振られた。
それでも、大人っぽくなれば妹じゃなくて、女として見てくれるに違いないと背伸びしたおしゃれを頑張って11年も想い続けた。
今年の春、二つ年上のカズさんと同じ社会人になって、職場が近いこともあり、月に1回は帰りに待ち合わせをしてご飯を食べたりした。
「柊花(しゅうか)もすっかり大人になったよな。きれいになったね」なんてことも言ってくれたから、私はかなり、そうかなり期待した。
自分がカズさんの一番近くにいると思っていた。想い続けていれば、いつかこの恋は報われると信じていた。
ふらりとロビーにあるソファーに座る。
最悪な夜だ。
11年間の想いは儚く散った。
私は一人、レストランにある30階から1階までエレベーターで降りる。
ホテルのレストランに誘われたからと浮かれて、いつもよりもおしゃれな服装で来たのに……
とうとう告白されるのかと期待して来たのに……
「来年の春、結婚することになったんだ」
衝撃な告白だった。浮かれていた気分は一気に奈落の底に落とされる。
12歳の時からずっと好きだった。一度告白したけど「柊花は妹みたいだから」と振られた。
それでも、大人っぽくなれば妹じゃなくて、女として見てくれるに違いないと背伸びしたおしゃれを頑張って11年も想い続けた。
今年の春、二つ年上のカズさんと同じ社会人になって、職場が近いこともあり、月に1回は帰りに待ち合わせをしてご飯を食べたりした。
「柊花(しゅうか)もすっかり大人になったよな。きれいになったね」なんてことも言ってくれたから、私はかなり、そうかなり期待した。
自分がカズさんの一番近くにいると思っていた。想い続けていれば、いつかこの恋は報われると信じていた。
ふらりとロビーにあるソファーに座る。
最悪な夜だ。
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