癒し恋~優しく包まれて~
願う日
新しい年になってから、二日目。気温は低いけど、雲ひとつない青空が広がっていた。
私は俊也さんと手を繋いで実家の前に立つ。俊也さんが私の家族に挨拶するために来たが、俊也さんよりも私の方が緊張していた。
ここから先に行くのに勇気がいるけど、いざ!
握る手に力を込めた。
「入りますね。行きますよ? 大丈夫ですか?」
「大丈夫じゃないのは、柊花の方じゃないか? なんでそんなに緊張してるの? ほら、にっこり笑って。顔の筋肉を柔らかくして」
「うっ、いたたっ……何するん……」
俊也さんは私の両頬を詰まんで横に引っ張った。柔らかくするやり方、間違えてますって……。
涙目になりながら彼を睨むけど、楽しそうに笑っている。ひどいな……。
「柊花ちゃん?」
そのとき、名前を呼ばれて振り返ると義母が近くにある洋菓子店の箱を持って立っていた。ケーキでも買ってきたのだろうか。
俊也さんは慌てて、詰まんでいた私の頬を離し、姿勢を正した。
家の中からではなく、まさか家の外から登場するとは予想も出来ないだろうから、驚くのは無理もない。
私は俊也さんと手を繋いで実家の前に立つ。俊也さんが私の家族に挨拶するために来たが、俊也さんよりも私の方が緊張していた。
ここから先に行くのに勇気がいるけど、いざ!
握る手に力を込めた。
「入りますね。行きますよ? 大丈夫ですか?」
「大丈夫じゃないのは、柊花の方じゃないか? なんでそんなに緊張してるの? ほら、にっこり笑って。顔の筋肉を柔らかくして」
「うっ、いたたっ……何するん……」
俊也さんは私の両頬を詰まんで横に引っ張った。柔らかくするやり方、間違えてますって……。
涙目になりながら彼を睨むけど、楽しそうに笑っている。ひどいな……。
「柊花ちゃん?」
そのとき、名前を呼ばれて振り返ると義母が近くにある洋菓子店の箱を持って立っていた。ケーキでも買ってきたのだろうか。
俊也さんは慌てて、詰まんでいた私の頬を離し、姿勢を正した。
家の中からではなく、まさか家の外から登場するとは予想も出来ないだろうから、驚くのは無理もない。