癒し恋~優しく包まれて~
近くの神社に着いたときには、空がオレンジ色から群青色に変わり始めていた。
吹く風が冷たく、体を縮ませる。そんな寒くなってきた時間でもまだお正月二日目だからか、参拝する人が多くいた。
「俊也さん。初詣って、今年一年のことをお祈りするんだよね? ずっとはダメだよね?」
「うん、そうだな。ずっとなんて欲張りなことを祈られたら、神様も困るだろうね」
「そうだよね」
今年一年○○でありますように……がいいかな。丸に何を入れよう。
賽銭を入れて、隣で祈る俊也さんを見て、私も祈った。今年一年俊也さんがかわいがってくれますようにと。
「柊花、なんて祈った?」
「内緒です。俊也さんは?」
「教えないくせに聞くの? ずるいな。俺は、今年一年柊花を癒してあげられますようにと祈ったよ」
「私を?」
「そう、柊花が俺のすべてだからね。そこ、段があるから気をつけて」
差し出す手を握りしめるのでなく、腕にしがみついた。
「寒いからこの方があったかい。ねえ、俊也さん」
「なに?」
「いっぱい愛してね」
「もちろん。満足するまで愛してあげる」
彼は私のおでこにキスを落とし、優しく微笑んだ。
ーENDー
吹く風が冷たく、体を縮ませる。そんな寒くなってきた時間でもまだお正月二日目だからか、参拝する人が多くいた。
「俊也さん。初詣って、今年一年のことをお祈りするんだよね? ずっとはダメだよね?」
「うん、そうだな。ずっとなんて欲張りなことを祈られたら、神様も困るだろうね」
「そうだよね」
今年一年○○でありますように……がいいかな。丸に何を入れよう。
賽銭を入れて、隣で祈る俊也さんを見て、私も祈った。今年一年俊也さんがかわいがってくれますようにと。
「柊花、なんて祈った?」
「内緒です。俊也さんは?」
「教えないくせに聞くの? ずるいな。俺は、今年一年柊花を癒してあげられますようにと祈ったよ」
「私を?」
「そう、柊花が俺のすべてだからね。そこ、段があるから気をつけて」
差し出す手を握りしめるのでなく、腕にしがみついた。
「寒いからこの方があったかい。ねえ、俊也さん」
「なに?」
「いっぱい愛してね」
「もちろん。満足するまで愛してあげる」
彼は私のおでこにキスを落とし、優しく微笑んだ。
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