癒し恋~優しく包まれて~
考え方がネガティブになってしまう。


「三上さん。……三上さん? 三上さん、どうした?」

「えっ? あ、すいません!」

「いや、いいんだけど、なんか変なこと言っちゃった?」


俯いていた私は、頭を撫でられたことで入江さんに呼ばれていたことに気付く。

心配そうな顔で見つめる入江さんを見て、胸がぎゅっと締め付けられた感じがした。

入江さんは何も変なことを言っていない。私を褒めてくれただけだ。


「すいません。私なんかよりも入江さんのほうがずっと優しいですよ。今日もありがとうございました」

「いいんだよ。俺は三上さんを守ってあげたいと思っているからね。何でも困ったことがあったら言ってね」

「おお! いいね! 守る愛もいいねー」


私たちの前でカクテルを作っていた進士さんが楽しそうに笑う。

守る愛?


「愛とか進士はいつも大げさに言うよな。まあ、でも三上さんのことは俺がちゃんと守るから安心してね」

「おお! 安心できる愛! それもいいねー」

「進士……いちいちうるさい」
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