癒し恋~優しく包まれて~
あれ? でも……この人、どこかで見たことあるような。どこでだっけ?


「は? か……神原、何でいる?」

「ふふ、ビックリした? 午後から打ち合わせでしょ? 外出先から直で来る予定だったんだけど、用事が早くに終わってもうすぐお昼だから、入江くんと食べようと思ったのよ」

「は? 思ったのよって、そんな勝手なこと言って」


珍しく入江さんが動揺している。午後から打ち合わせということは『コロアール』の人なのかな。

今まで会ったことあっただろうか。


「いいじゃないのよ。あと15分で昼休みだしね」

「あ!」


思い出した。この人、この前駅で入江さんと一緒にいた人だ。大学時代の友達と言っていたけど、『コロアール』の人でもあるの?

私が発した声で、入江さんとその神原さんがこっちを向く。何で声に出してしまったのだろうと口を押さえて後悔しても遅い。


「えーと、こちらはどなたかしら? お会いしたことあった?」

「いや、多分ない。紹介するよ。同じ課の今年入社した三上柊花さん。で、こちらがコロアールの神原夏鈴(かんばらかりん)さん」

「はじめまして、三上と申します」
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