Pyua love ~そして真実~
「ごめん。連絡したくても、出来なかったんだ。」

そんな言葉と共に扉から現れたのは、坂上君だった。


「久しぶり。佐藤さん」


びっくりした!
びっくりした!

「私が呼んだんだよ。お嬢さんが興味本位で、訪れたんじゃないと思ったからね。」

田中さんがニコニコ笑う。

仏みたいな人だぁ。

いやいや、そうじゃない。

「あたしの名前、覚えてたんだ?」

「あの時は、失礼な言い方をして、申し訳なかった」

深々と頭を下げる坂上君。

あたしに言った事を覚えてたんだ!

「い・・・いいわよ。それよりも、志帆の事よ!」

「うん・・・そうだね。本当は、直ぐにでも迎えに行きたい。

でも・・・僕は、出来ないんだ。」

アレ?

僕って・・・なんだか印象が違うじゃん。

「でも・・・僕のせいで、2人の仲が壊れるのは、イヤだな・・・。」

そうよ。

あんたのせいよ。

「カー?佐藤さんに話すから、ピアス返して?」


カー?

カーと呼ばれた田中さんが、奥の金庫にしまってあったのか、赤く綺麗な石が付いたピアスを坂上君に渡す。

「トーヤ様・・・。また勝手なことをするおつもりですか?」

「キャッ!!」


突然現れたイケメンなおじさん。

あれ??この人、どっかで見た事が・・・。

「あー!!坂上君のお父さん!?」

そうだ!!この人こそシモンドの!!

「違うよ」

坂上君の否定する言葉

「モーリには、確かに僕の父親役として、表向きには出てるけど・・・それだって、画像に加工加えてるのに。気づいた佐藤さんは凄いね!」

「気づく人は、気づきますよ。
最初に言ったハズです。

事情が事情のようですから、私は何も言いません。失礼します。

あ、カー殿。トーヤ様に甘すぎるんじゃないか?」

「モーリ殿が鞭だから、私が飴役なんですよ。」


一体何の会話なのか・・・。あたしにはさっぱり分かんない。


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