Pyua love ~そして真実~
「目が覚めたのか・・・良かった」
部屋に入って来た音さえ聞こえなかった。
私は、声の方に振り返る。
そして、またまた驚いた。
「さ・・・坂上君?」
そこには、私服姿の坂上 冬也がいた。
制服姿とは違って、シンプルなその姿は、他の同級生達とは違って、大人に見える。
「な・・・なんで坂上君が?」
「なんでって・・・ここは俺の家だ」
「あ・・・そうなんだ・・・え?でも、なんで?」
「車の前に、お前が飛び出すから」
飛び出す?
「飛び出してなんか!」
「ぶつかってもいないのに、お前が気絶するから、ここに運んだ。」
気絶・・・。
そう、私はぶつかると思って、気絶したのだ。
っていうか、ここって・・・。
「坂上君のご両親って・・・どっかの社長さんだったのね」
これだけの景色が見える部屋に家具達は、そうとしか思えない。
「両親と言うより・・・俺が、だな」
「え?」
俺が?
どういう事?聞き間違いよね?
「あぁ・・・これ、運んでる最中に破けてしまったようで、申し訳ない」
と、私には見覚えのない紙袋には、シモンドのロゴが描かれている。
「中身は無事だ。」
私は、袋の中を見るとそこにはブックカバーと栞が入っていた。
「ありがとう。これ・・・シモンドのロゴ?」
「秘書に言ったら、会社の袋寄越すから・・・気に入らないなら、他に選ばせるけど」
え・・・?
会社の袋?
「あの・・・それって、坂上君の会社みたいに聞こえるのだけど」
「俺の会社だし」
「ーーーーーえ?えぇぇぇえ!?」
何言ってるのこの人!?
聞き間違いじゃなかったの!?
それが私の感想だった。
ドンッ
坂上君が突然近づいて、私の顔の横の窓ガラスに手をついた。
ドキッ
私の心臓が一瞬跳ねる。
(こ!これは!?巷で有名な壁ドンってやつ!?いや・・・壁じゃないから、ガラスドン?・・・そもそもガラス割れないか心配)
意識をガラスにやらないと、私の心臓が持ちそうにない。
そんな、ガラスの心配をしている私を馬鹿にするように、坂上君が耳元でささやく。
「ここはGARDEN SQUARE Tokyoの51階。強化ガラスだよ。簡単には割れたりしない。」
「51階・・・。」
まさか世間で噂されている人物が目の前にいるとは、しかもクラスメイト。
これは一体何が起きているのか。
「このことは、学校で内緒にしてほしい」
「な・・・何故?」
私の問いに、一つ長いため息を吐きながら、私から離れる坂上君。
「面倒だろ?」
めん・・・どう?
「ちょ・・・面倒って?そういえば、坂上君って皆が話しかけても、そっけない態度しているわよね?」
「ふん・・・俺は、どうせ長くは居ない」
(あれ?一瞬寂しそうな)
二日間、教室で見ている坂上君の無表情が、今の一瞬違うように見えた。
「それは、仕事で飛び回っているから?」
「お前が知ることではない」
(うわー!ムカつく!)
「もう遅い、帰ったらどう?」
確かに、外は暗い。
そして、話して分かった。
やっぱり坂上君は、私が探している彼じゃない!
一瞬でも、ドキッとした私がバカだ。
「自宅まで送らせる」
そういって、坂上君はスマホを取り出す。
「いや、いい!大丈夫!自分で帰れる!」
あんな黒い大きな車が家に来たら、近所中が大騒ぎになる。
それは、無理。
近所の噂のネタになんかなりたくない。
私は鞄と紙袋を持つと、部屋を出て行こうとする。
・・・が、足を止めて振り返る。
私は、気づいた。
「玄関どこ?」
部屋に入って来た音さえ聞こえなかった。
私は、声の方に振り返る。
そして、またまた驚いた。
「さ・・・坂上君?」
そこには、私服姿の坂上 冬也がいた。
制服姿とは違って、シンプルなその姿は、他の同級生達とは違って、大人に見える。
「な・・・なんで坂上君が?」
「なんでって・・・ここは俺の家だ」
「あ・・・そうなんだ・・・え?でも、なんで?」
「車の前に、お前が飛び出すから」
飛び出す?
「飛び出してなんか!」
「ぶつかってもいないのに、お前が気絶するから、ここに運んだ。」
気絶・・・。
そう、私はぶつかると思って、気絶したのだ。
っていうか、ここって・・・。
「坂上君のご両親って・・・どっかの社長さんだったのね」
これだけの景色が見える部屋に家具達は、そうとしか思えない。
「両親と言うより・・・俺が、だな」
「え?」
俺が?
どういう事?聞き間違いよね?
「あぁ・・・これ、運んでる最中に破けてしまったようで、申し訳ない」
と、私には見覚えのない紙袋には、シモンドのロゴが描かれている。
「中身は無事だ。」
私は、袋の中を見るとそこにはブックカバーと栞が入っていた。
「ありがとう。これ・・・シモンドのロゴ?」
「秘書に言ったら、会社の袋寄越すから・・・気に入らないなら、他に選ばせるけど」
え・・・?
会社の袋?
「あの・・・それって、坂上君の会社みたいに聞こえるのだけど」
「俺の会社だし」
「ーーーーーえ?えぇぇぇえ!?」
何言ってるのこの人!?
聞き間違いじゃなかったの!?
それが私の感想だった。
ドンッ
坂上君が突然近づいて、私の顔の横の窓ガラスに手をついた。
ドキッ
私の心臓が一瞬跳ねる。
(こ!これは!?巷で有名な壁ドンってやつ!?いや・・・壁じゃないから、ガラスドン?・・・そもそもガラス割れないか心配)
意識をガラスにやらないと、私の心臓が持ちそうにない。
そんな、ガラスの心配をしている私を馬鹿にするように、坂上君が耳元でささやく。
「ここはGARDEN SQUARE Tokyoの51階。強化ガラスだよ。簡単には割れたりしない。」
「51階・・・。」
まさか世間で噂されている人物が目の前にいるとは、しかもクラスメイト。
これは一体何が起きているのか。
「このことは、学校で内緒にしてほしい」
「な・・・何故?」
私の問いに、一つ長いため息を吐きながら、私から離れる坂上君。
「面倒だろ?」
めん・・・どう?
「ちょ・・・面倒って?そういえば、坂上君って皆が話しかけても、そっけない態度しているわよね?」
「ふん・・・俺は、どうせ長くは居ない」
(あれ?一瞬寂しそうな)
二日間、教室で見ている坂上君の無表情が、今の一瞬違うように見えた。
「それは、仕事で飛び回っているから?」
「お前が知ることではない」
(うわー!ムカつく!)
「もう遅い、帰ったらどう?」
確かに、外は暗い。
そして、話して分かった。
やっぱり坂上君は、私が探している彼じゃない!
一瞬でも、ドキッとした私がバカだ。
「自宅まで送らせる」
そういって、坂上君はスマホを取り出す。
「いや、いい!大丈夫!自分で帰れる!」
あんな黒い大きな車が家に来たら、近所中が大騒ぎになる。
それは、無理。
近所の噂のネタになんかなりたくない。
私は鞄と紙袋を持つと、部屋を出て行こうとする。
・・・が、足を止めて振り返る。
私は、気づいた。
「玄関どこ?」