Pyua love ~そして真実~
坂上君は、私を玄関まで案内する。
部屋を出ると、同じように落ち着いたシンプルなリビングがあった。

大きなソファにテレビ
必要最低限の家具が並べられている。

天井にはシャンデリアがぶら下がっている。

そして、黒い大理石の廊下を抜けた先に広い空間があった。
そこには、ぽつんと私の靴が並べられていた。

何よりもビックリしたのが、ドアではなくて玄関から直結してエレベーターに乗る所だった。

「1階に下りたら、ここのビルの裏口に出るから」

「分かった」

私は、エレベーターを降りていく。
やはり51階という高さで、気圧の変化があるため耳がおかしい感じがする。

そして、ようやく1階にたどり着くと小さなエレベーターホールがあって、さらに扉を開けるとそこはビルの裏口に抜ける通路だった。

私の背後で、扉が閉まりカチャっと自動ロックの音がする。
扉を見ただけでは非常口のようで、まさかここに52階へのエレベーターがあるだなんて、誰も思わないだろう。

(なんだか、疲れた・・・)

私は、一瞬ビルを振り返り見上げると地下鉄の乗り場へと急いだ。




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