Pyua love ~そして真実~
そして、王は防御魔法で隣国からの攻撃を防ぎ、こちらからは攻撃はしないことと決めていた。

でも、そんなのがいつまでも通用しないだろう。

「こうなったら、国全体の結界を強化しておこうか・・・トーヤ?」
「はい!」

15歳になった僕は、第一王子として、軍を指揮し出撃の時なのかと僕は思った。

だけど、王である父から出た言葉は違った。

「城のてっぺんの玉座にシモンド家の守り石を捧げるのだ」

「守り石?」

守り石?なんだっけ?

「ん?お前、石をどうしたんだ?」

「石とはなんの事です?」

父と僕の間に疑問符が飛び交う。

「緑色の石だよ。トーヤにいつも身につけているようにと渡していたハズだが」

ここで、僕はかすかな記憶が蘇える。

数年前の湖で出会った少女の姿を・・・。

僕はその瞬間叫んだ。

「あーーーー!!!」

そう、幼い僕は大事な物だとは言われてはいたけど・・・。

いや、大事だからこそ彼女に渡したんだった。

「何という事を・・・」

僕が数年前の出来事を話すと、父は一瞬絶句し頭を抱えた。

「守り石を探しに行きましょう!」

そう言ったのは、側近の一人だった。

こうして、僕は側近二人と供に魔方陣を越えてこっちの世界にやってきた。
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