Pyua love ~そして真実~
この気持ちは一体なんなのか、僕は混乱していた。

「もう遅い、帰ったらどうだ?」

これ以上一緒に居てはいけない。
僕の中の僕がそう言っている。

「自宅まで送らせる」

僕は、モーリを呼ぼうとスマホを取り出した。

「いや、いい!大丈夫!自分で帰れる!」

彼女は鞄と紙袋を持つと、部屋を出て行こうとする。

・・・が、足を止めて振り返る。
その表情は、少し泣きそうな顔をしている。

どうしたんだろう?

僕が思わず見つめると、彼女は一言言った。

「玄関どこ?」

僕は、爆笑しそうになった。
なんて面白い人なんだ!!

僕は、彼女を玄関までゆっくりと誘導した。
今、帰したら・・・また、ただのクラスメイトに戻る。

うん、きっとそれでいいんだと思う。

彼女はきっと僕が探している少女とは違うし、僕と彼女は、生きる世界が違う。

これは、何て事の無い一瞬の出来事にしか過ぎないのだから。

「1階に下りたら、ここのビルの裏口に出るから」

「分かった」

エレベーターを呼び、僕は彼女を見送った。
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