Pyua love ~そして真実~
君との出会い
新学期
「あたしも絶対あそこで働くんだ!そして、セレブと結婚!」
「ハイハイ・・・その為には、大学受験にまずは合格しなくちゃね?実家は継がないの?」
「う・・・志帆は、夢がないわね・・・。」
「なんですって?」
「あ・・・違った。志帆は子供の頃の夢物語の王子様に会うって言う夢があったね?
志帆の方こそ叶わない夢の恋なんて忘れて、現実の恋しなさいよ」
外山 志帆(とやま しほ)
高校2年生 16歳
肩まで伸びる少し赤みがかった髪に二重の瞳・・・その他特に何も取り柄もない。
そんな都内に住む平凡な家庭に育つ平凡な高校生。
私の言葉に反論するのは、
佐藤 夢花(さとう ゆめか)
夢花とは、中学から一緒の親友。
小柄の容姿にポニーテールという彼女の実家は、小さいながらも印刷会社を経営している。
通学途中の電車の車窓には、線路にそって満開に咲く桜並木が続く。
そして遠くに見える高層ビル群の中に、近年オープンしたひときわ目立つ複合ビルがあった。
「GARDEN SQUARE Tokyo」
そのビルには、カフェやレストランや企業事務所だけでなく、上層階には高級レストランや有名な医師が開業するクリニックや、一流企業が事務所を構えている。
その中に世界三大コンサルの一つのシモンドも、日本の拠点の一つとして、事務所を構えていた。
そこで働く人々の年収は、
11階から26階の中層会でも1000万以上あるという。
親友の夢花は、将来このビルで働いて、玉の輿になるという無謀・・・。
いや、素敵な夢を描いている。
そして、このビルには様々な話題や噂があるが、42階から50階にホテルが入っていてそのホテルの真上の51階の噂が世間を賑わせている。
「いいのよ。私のは!」
「だって、志帆の夢はホントに夢だったかもしれないじゃない?」
あまりにも幼い頃の記憶で、私自身も夢だったんじゃないか?
と思う出来事。
でも、そうではないということは、首から下げている緑色の石のついたペンダントが、証明している。
「また、こっちに迷い込んでも大丈夫なように、これ持っていなよ!」
忘れられない少年の笑顔・・・。
断片的な記憶しか覚えていないけれど、絶対あの少年は存在している。
「きっと、芸能人が住んでいるのよ!うん!って・・・志帆聞いてる?」
夢花の話は、51階の噂に移っていた。
話によると、1階のエレベーターホールの案内に階層別に分かれているが、51階の表記だけがないという。
どうやら誰かの居住区になっているらしく、誰が住んでいるのかと世間で噂になっている。
しかし、平凡な高校生
誰が住もうが、私達には関係のないことで、なんてことない世間話しの一つ。
私達は、一年通いなれた通学路を進む。
「同じクラスになるといいね!」
そう言って夢花は、クラス名簿が貼りだされている掲示板へと駆け寄って行く。
私が近づく頃には、名前を発見したらしくはしゃぐ夢花を見て、どうやら希望通りだったことを知る。
「ハイハイ・・・その為には、大学受験にまずは合格しなくちゃね?実家は継がないの?」
「う・・・志帆は、夢がないわね・・・。」
「なんですって?」
「あ・・・違った。志帆は子供の頃の夢物語の王子様に会うって言う夢があったね?
志帆の方こそ叶わない夢の恋なんて忘れて、現実の恋しなさいよ」
外山 志帆(とやま しほ)
高校2年生 16歳
肩まで伸びる少し赤みがかった髪に二重の瞳・・・その他特に何も取り柄もない。
そんな都内に住む平凡な家庭に育つ平凡な高校生。
私の言葉に反論するのは、
佐藤 夢花(さとう ゆめか)
夢花とは、中学から一緒の親友。
小柄の容姿にポニーテールという彼女の実家は、小さいながらも印刷会社を経営している。
通学途中の電車の車窓には、線路にそって満開に咲く桜並木が続く。
そして遠くに見える高層ビル群の中に、近年オープンしたひときわ目立つ複合ビルがあった。
「GARDEN SQUARE Tokyo」
そのビルには、カフェやレストランや企業事務所だけでなく、上層階には高級レストランや有名な医師が開業するクリニックや、一流企業が事務所を構えている。
その中に世界三大コンサルの一つのシモンドも、日本の拠点の一つとして、事務所を構えていた。
そこで働く人々の年収は、
11階から26階の中層会でも1000万以上あるという。
親友の夢花は、将来このビルで働いて、玉の輿になるという無謀・・・。
いや、素敵な夢を描いている。
そして、このビルには様々な話題や噂があるが、42階から50階にホテルが入っていてそのホテルの真上の51階の噂が世間を賑わせている。
「いいのよ。私のは!」
「だって、志帆の夢はホントに夢だったかもしれないじゃない?」
あまりにも幼い頃の記憶で、私自身も夢だったんじゃないか?
と思う出来事。
でも、そうではないということは、首から下げている緑色の石のついたペンダントが、証明している。
「また、こっちに迷い込んでも大丈夫なように、これ持っていなよ!」
忘れられない少年の笑顔・・・。
断片的な記憶しか覚えていないけれど、絶対あの少年は存在している。
「きっと、芸能人が住んでいるのよ!うん!って・・・志帆聞いてる?」
夢花の話は、51階の噂に移っていた。
話によると、1階のエレベーターホールの案内に階層別に分かれているが、51階の表記だけがないという。
どうやら誰かの居住区になっているらしく、誰が住んでいるのかと世間で噂になっている。
しかし、平凡な高校生
誰が住もうが、私達には関係のないことで、なんてことない世間話しの一つ。
私達は、一年通いなれた通学路を進む。
「同じクラスになるといいね!」
そう言って夢花は、クラス名簿が貼りだされている掲示板へと駆け寄って行く。
私が近づく頃には、名前を発見したらしくはしゃぐ夢花を見て、どうやら希望通りだったことを知る。