Pyua love ~そして真実~
モーリからのメールには、群馬県内の候補者のリストが添付されていた。

僕は、その中から5人を選ぶ。

東京から群馬までは、高速を使っても約2時間程の距離なので、リストの数も多い。

この数を見るといつも、非効率だと思う。

僕は、小さくため息をつくと自分の教室へと戻ることにした。

教室の近くまで来ると、僕の名前が聞こえてくる。

「・・・は、冬也のことが気になってるのよね?」

この声の主は加藤さんだ・・・。

そもそも僕のことを名前で呼ぶのは彼女しかいない。


「何黙っているのよ?」

「私は・・・」


言われてる相手は外山さんか!?

僕の行動が引き起こしたってこと?
それならば、僕が止めなくちゃいけない。

「加藤さん。君の声が廊下にまで響いていたよ」

「と・・・冬也・・・ごめんなさい!私ったら・・・」

僕は、加藤さんが止めたのを見て席に戻ると本の続きを読み始めた。

そんな僕の隣には、いつもの様に加藤さんの姿がある。

外山さんと佐藤さんは、何やらコソコソと話しているけど、その声は全く届かなかった。

< 59 / 113 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop