Pyua love ~そして真実~
僕は、モーリに連絡を取り、車を回してもらうとGARDEN SQUARE Tokyoへと向かった。

僕の隣では、終始不機嫌な雰囲気を全開にして外山さんが着いてくる。

2階にオープンした、日本初上陸のコーヒー専門店

そこは豆からコーヒーを淹れてくれる専門店で、世界各国のいろいろな種類の豆を取り扱っている。

僕は、たまにここで仕事をすることもある為、お気に入りの場所を目指して歩く。

僕は、4人掛けのテーブルにたどり着くと奥のソファを外山さんに勧める。

外山さんは、しきりに店内をキョロキョロと見回して落ち着かないようだ。

こういった場所に、慣れていないんだろうなというのが見てとれた。

「何を頼む?」

僕はメニューを外山さんに差し出すと、慌ててメニューを見る外山さんが選んだのはカプチーノ。

僕は、ブルーマウンテンの豆を選び淹れてもらうことにした。

「坂上君は、いつもこういう店に来るの?」

無言に耐えられなくなったのか、外山さんが質問をしてくる。

「うん ここで仕事をしたりしているよ。この豆の匂いが落ち着くんだ」

「そ・・・そうなんだ・・・」

「外山さんは、こういうお店は初めて?」

僕の質問にサァっと顔を赤くする外山さん。

別に恥ずかしいことじゃないのに。

高校生でこんな、1杯1000円以上もするコーヒーを飲みに行こうとは思わない。

「あ・・・あの・・・」

「お待たせ致しました。」

外山さんのタイミングと同じタイミングで、コーヒーが運ばれてくる。

外山さんは、話すタイミングを失ったように黙り込む。

僕達は、コーヒーに少し口をつけたけど、淹れたてのそれはまだ熱くてソーサーに戻す。

「俺が今日、一日付け回していた理由を知りたいんでしょ?」

「え・・・えぇ」

「俺は人を探している。」

「人を?」

「人をと言うより、石だな。緑色の石を探しているんだ。」




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