Pyua love ~そして真実~
教室の出入り口まで来ると、中には一人の生徒がいた。

(ドキッ・・・。)

その生徒の姿に僕の心が跳ね上がったが、次の瞬間には、僕の視線は揺れている、そのモノの方に釘付けになった。

夕日に当たる緑色の石。

ま・・・まさか・・・アレは・・・。

「その石をどうした!?」

僕の声にビクッと震えて、こちらを振り返った彼女。

彼女・・・外山さんは、ギュッと石を掴み隠す。

「どうしたって・・・これは・・・別にどうもしない」

「外山さんは、緑色の石は知らないって言ったよね?」

僕が近づくと、外山さんが窓際へと後ずさる。

「そ・・・それは・・・だって、これは私の大切な物であって、坂上君が探している物とは限らないでしょ?」

確かにそうだ。

僕が、外山さんに気を送った時、外山さんから魔法の痕跡は感じなかった。

守り石にそっくりだったけど、違うのか?

「外山さん・・・石を見せてほしい」

「イヤよ」

もう一度、ちゃんとその石を手にすれば分かると思ったけど、外山さんに即答で断られた。

どうしたら、見せてくれるんだ?

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