Pyua love ~そして真実~
そこには、私が見たかった笑顔があったから。


その笑顔は困った表情をしていて、それでいて優しい。

「分かりやすく伝えると、僕は守り石を探しに、魔法の世界から来たんだ。」

「守り石?魔法?」

坂上君の口から、魔法だなんてそんなファンタジーな単語が出て来るとは、思わなかった。

「か・・・からかってるの?」

「いや・・・大真面目だよ。

小さい頃に、僕の国で迷子になっていた少女を探してる。

僕は、彼女に守り石・・・緑色の石がついたペンダントを渡した。

彼女は、代わりにこのブレスレットを僕にくれた。」


一気に、でもゆっくり、ハッキリそう言い切った坂上君の姿は、私の涙でぼやけて見える。

まさか・・・そんな・・・坂上君が、あの時の少年だったなんて!

「はぁ・・・信じないよね・・・こんな話し。

って 、何で泣きそうな顔しているの!?」


坂上君は、私があの時の少女だと確信して話したわけじゃないんだ!?

「坂上君は・・・何で私にその話しを?」

私の表情を見て、驚き戸惑う坂上君に私は言葉を投げかける。

「そんなに、この石がみたい?」

「違う!・・・いや・・・違わないけれど、違うんだ。僕は、外山さんに聞いて欲しいって思ってる。」

坂上君の表情が曇るのを見た私は、この石がとても重要な物なのだと気付く。


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