Pyua love ~そして真実~
「シモンドの大地はさ、魔法石の宝庫なんだ。魔法石はどんどん形成されていて、上質な物は高値で取引されるんだ。

シモンドが豊かなのは、魔法石があるからなんだ。

でも、その魔法石を専有しているのは事実なんだ。

俺・・・聞いちゃったんだよ。

国王が・・・アイツが、魔法石の国外への輸出値を上げろっていう命令を出す所を・・・」

父をアイツと呼んだマーク。

魔法石については、僕でも知っていることだった。


しかし、マークに改めて言われて、当たり前の事過ぎて気付いていなかったという事に、気付かされる。



「トーヤは大事に育てられていたからな・・・俺は、あの頃家臣達と供に国外に出ることもあったんだ。

シモンドの外に出れば・・・見た通りさ」


マークは、その時に一人の少女と出会った。

綺麗な部分だけを見て育てられた僕とは違って、マークは裏の世界を見て育てられていた。

きっと、父は僕を王に継承したあとも、汚い部分はマークに背負うようにと企んでいるのだろう。


「俺の目の前でだったよ。さっきみたいに取り立てにあった彼女の両親が、魔法で攻撃されて・・・

庇った彼女は・・・」

ショックだった。

マークがそんな辛い思いをしていたなんて・・・。

マークが裏切って姿を消したのには、そんな理由があったとは。

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