Pyua love ～そして真実～

記「初めまして。シモンドの代表の方が、こんなにもお若くてカッコイイだなんて、驚きました！」

坂「初めまして。そんな事はありませんよ。」


記「本来でしたら、どうやって世界に上り詰めたのかとか、いろいろお聞きする所が正解なのかなと思うますが、今回の読者は、若い世代の方という事で、ファッションについてお聞きします。」

坂「あぁ そう聞いたから、取材を受けようと思いました。」

記「そうですよね。坂上社長がメディアに出るのは、今回が初めてという事でしたね。」

坂「はい。今までは父が行っていましたから。」

記「とても光栄に思います。では、早速。本日の服装はブラックでシンプルな感じなんですが、坂上社長のこだわりのファッションなどをお聞きしたいです。」

坂「私は、いつもシンプルを心がけています。いつ、仕事で呼ばれるか分からないので。

でも･･･プライベートの空間では、当然楽にしていますよ。」

坂上君の私服は、確かにシンプルで大人びていた。


私は、坂上君の家での事を思い出す。


記「こんなにも素敵な坂上社長の恋人も、きっと素敵な方なんでしょうね」

坂「クスッ 私に恋人はいません。

でも･･･とても大事に思う人がいます。
彼女とは、幼い頃に遠い国で出会ったのですが、離れ離れになってしまったんです。」

記「切なくて素敵なお話しですね。その彼女とは？」

坂「えぇ･･･ずっと探して、ようやく再会したのですが･･･私の都合で、また離れなくてはならなくなってしまったんです。」

記「そうなんですか。」

坂「この場を借りてしまって、申し訳ないのですが。」

記「いえ！是非、その大事な人に向けてメッセージをお伝えください。私達絶対記事に載せますので！」

坂「アハハ･･･ありがとうございます。
では、お言葉に甘えて。

私は、クリスマスで２０歳をむかえます。
伝えたい事があるんだ。

あの時の、あのカフェのある場所の、ツリーの下で、君と最後に別れた時刻に待ってます。」

記「再会出来ると良いですね！最後に、この雑誌の読者の年代にぴったりな話題までいただきまして、本当にありがとうございました。」

坂「いえ、こちらこそありがとうございました。」