【完】もっとちょうだい。
「何があったの?」
すっかり輪からはみ出てる匠くんに藍ちゃんが聞く。
「いやー、怖いね。よくわかんないけど、女の恨み?」
ははっと笑ってる。匠くん。
「笑ってる場合じゃないでしょ!助けないの?」
「いや無理っしょー。怖いもん」
藍ちゃんが絶句してる。
あたしはそんな二人を横目に、人混みに入り込む。
「慶太責任とりなよ!!」
「そうだよ、ナナが可哀想!」
そんな声が聞こえて、思わず目の前の人たちをかき分けて慶太くんのもとへと進むあたし。
「け。慶太くんまさか……」
そう言いながらあたしがお腹に片手を当てると、
「いや、妊娠させたとかまじでないから」
と慶太くんが訂正する。
「……あ、よかった」
とりあえず、よかった。
「あれ、元カノじゃん。芙祐ちゃんだよね?」
“ナナ”って子の友達が突然あたしに話しかけてきた。
「え?うん」ってとりあえず頷く。
「この男が芙祐ちゃんと別れたあと、ナナのこと騙してたの!心も体も傷つけられた!芙祐ちゃんもそういうのなかった?」
じろっと睨まれるあたし。
「ない……ぜったいない」
そんなのあるわけない。
何が起こってるの?
そういう目で慶太くんを見ると。
「あのさ。俺は本当にそんなつもりないし。ナナちゃんなんでそんなこと言ってんの?」
慶太くんはナナちゃんに向かってそういった。
けど、ナナちゃんは答えなくて、その友達がナナちゃんを守るように言う。
「ごまかすの?!」
「最低男!」
と次々に罵声を浴びせられていて。
なんで慶太くんそれを平気そうに見てるの?
ギャラリーは、多分どんどん増えてる。
名誉棄損でしょ?これ。
すっかり輪からはみ出てる匠くんに藍ちゃんが聞く。
「いやー、怖いね。よくわかんないけど、女の恨み?」
ははっと笑ってる。匠くん。
「笑ってる場合じゃないでしょ!助けないの?」
「いや無理っしょー。怖いもん」
藍ちゃんが絶句してる。
あたしはそんな二人を横目に、人混みに入り込む。
「慶太責任とりなよ!!」
「そうだよ、ナナが可哀想!」
そんな声が聞こえて、思わず目の前の人たちをかき分けて慶太くんのもとへと進むあたし。
「け。慶太くんまさか……」
そう言いながらあたしがお腹に片手を当てると、
「いや、妊娠させたとかまじでないから」
と慶太くんが訂正する。
「……あ、よかった」
とりあえず、よかった。
「あれ、元カノじゃん。芙祐ちゃんだよね?」
“ナナ”って子の友達が突然あたしに話しかけてきた。
「え?うん」ってとりあえず頷く。
「この男が芙祐ちゃんと別れたあと、ナナのこと騙してたの!心も体も傷つけられた!芙祐ちゃんもそういうのなかった?」
じろっと睨まれるあたし。
「ない……ぜったいない」
そんなのあるわけない。
何が起こってるの?
そういう目で慶太くんを見ると。
「あのさ。俺は本当にそんなつもりないし。ナナちゃんなんでそんなこと言ってんの?」
慶太くんはナナちゃんに向かってそういった。
けど、ナナちゃんは答えなくて、その友達がナナちゃんを守るように言う。
「ごまかすの?!」
「最低男!」
と次々に罵声を浴びせられていて。
なんで慶太くんそれを平気そうに見てるの?
ギャラリーは、多分どんどん増えてる。
名誉棄損でしょ?これ。