【完】もっとちょうだい。
けど、俺の言葉に一ミリも動揺しなかった芙祐をみて
あぁもうだめなんだって、思い知らされた。


「……わかった。じゃあ別れよっか」

芙祐は頷くと
自然に、ほんの少し口角をあげる。


「今までありがと。ヤヨ」

信じられないほどアッサリとそう言って。

そのまま、ひらひらと手を振って、
教室から出て行った。

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