【完】もっとちょうだい。
「あの時、俺はね。別れたくないって泣いてくれた芙祐ちゃんが、すごく愛しかったよ」


そう言うと、芙祐ちゃんは言葉を詰まらせ、
困ったように目をそらした。


「芙祐ちゃんも俺と別れるとき、あれだけ話したからちゃんと次にいけたんじゃないの?弥生くんのこともそうするのが正解だと、俺は思うよ」


もう逃げてたらだめだよ。
芙祐ちゃん。
弥生くんもね。


別れるでも、距離を置くでもない選択が、
二人にはお似合いだと思うよ。


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