【完】もっとちょうだい。
……笑わないでよ、慶太くん。
自虐じゃないよ。


あたし、慶太くんと付き合ってるとき
慶太くんのこと、いっぱい傷つけちゃったから。

だからもう絶対に
二番目の存在なんか作らないって
そう決めたの。

……それにね。


「二番目に大事な存在って……そんなポジションに慶太くんのこと置けない」


置いて良い訳ないじゃん。
こんな神様みたいなひとなのに。


「ははっ……そうなの?」

「うん、だから慶太くん。ごめんね。“何回でも助けてあげる”って、
すごく嬉しかった」


ずっと悲しかった気持ち
包まれたみたいにね。


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