【完】もっとちょうだい。
「弥生酒強いしあんまりつぶれないんだけど、一回潰れた時にその子に会いたいとか言ってた」

「……」

……絶句したから。


ビーっとブザーが鳴った。
授業終了の合図。

前に置いてある箱に出席カード入れて、
教室を出る。


あたしとヤヨでね。
勿論無言だよ。



「芙祐?」

「……ヤヨのスマホが見たい」

あたしね、彼氏にこういうこと
いうような人になりたくなかったよ。


でも、ヤヨのせいだから。


「……え、嫌だ」

「やましいことなきゃ見せられるでしょ」


「嫌だって。てかそれは越えたらだめな一線なんじゃねえの」


……あやしすぎ。
あたし、別に見せられるけど。

もう、いい。
正直に言ってもらう。

「ハルキくんに聞いたけど、麻里奈ちゃんの写真今も見てるのはなんでなの?」

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