【完】もっとちょうだい。
あくま?

悪魔?


悪口言われても仕方ないじゃん。

もう心臓もたないから!!




ドキドキドキドキ、ずっとうるさいの。
多分、ヤヨよりも。




ヤヨの目が、セクシーで
見ていられない……。




真っ赤になった頬。
眉は情けなくさがって
一ミリも余裕のない顔を両手で隠すと



「せめてその顔見せて」



と、いじわるで、満足げな笑みで
ヤヨはあたしの両手を剥がしてしまう。



そのまま片手があたしの首元におりて
ビクッと体が震えた。



「……はは、敏感」



「……うるさい」



ヤヨはその指で
私の首元のボタンに手をかけた。




「なっ、え??」


もうしないって
あたし言ったはずなのに!



またドキンと胸が大きく鳴って



慌てるあたしをみてヤヨは口角を上げる。




「別に、なんもしないよ」



何もしない
そういうヤヨが


なぜか
あたしのボタンを
一つ外す。



「え?」




くすり、その顔にまたあたしの心臓が
壊れそうなほど動いている。




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