どんな君でも愛してる
「はははっ!威勢はいいが………。土俵が一緒とは言ってないぞ?」

 鋭い眼差しで見つめれ、その男は顔をひきつらせた。

「期間は半年だ。常に行動は八木に監視されてると思え」

 そう総帥はいい放つと、仕事に戻るように促した。

 sweetroomを出ると自然と響介の周りに法律事務所の副所長、IT関係会社専務、投資顧問会社専務な3人が集まってくる。

 響介を含めた4人はプライベートでも仲良く、雑誌でイケメン4人組とよく特集され、ーB.C. square TOKYOーの王子さまと言われていた。

 さすがにこの4人が集まると迫力があるのか、響介と土俵が一緒かと発言した男性は遠巻きで見ているだけで、近寄ろうともしない。

 そしてエレベーターに乗ると、4人を睨み付けてそそくさと去っていった。

「なんだあれ?」

 発言したのは、濃紺にストライプ柄のスーツに身を包み、襟元には弁護士バッチが光り眼鏡をした、黒髪を短くスポーツ刈りにしている男性。法律事務所副所長の柏木學(かしわだまなぶ)だ。

「いっつも睨み付けてくるよね?」

 ケラケラ笑うのは、水色と白のチェックシャツにチノパンとラフな格好をしている片時もタブレットから目を離さないでいる茶髪で肩までロン毛の男性。IT関係会社専務、水島翔梧(みずしましょうご)だ。

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