どんな君でも愛してる
 そのメールのコピーを見せられた。

ーこの度、私ごとですが。
 私、東雲響介は、自身の第3秘書 暁めぐみと
 婚約しましたので、ご報告いたします。ー

「なっ!?これじゃ俺が報告したことになってるじゃないか!!」

「そうなのよ……。まぁ、これは置いといて。良いやつと悪いやつどっちがいい?」

 また、奏子に同じ質問をされ、今のがどちらかの報告じゃないのかと考えていると、答えを言わないうちに、話し出した。

「あの子は、スパイじゃないわ。」

「なんで、言い切れる?さっきはたぶんって言ったのに。」

「あの子の雇い主は、総帥だからよ。」

「えっ……。」


 響介の思考回路がはてなで埋め尽くされる。

 瑠璃の報告書にはそんな記載はなかったし、接点もなかったはずだ。

「あの子、週末に秘書の八木さんと会ってたのよ。親しそうって感じじゃなかったけど、初めてあったって感じでもなくて。だから、週末誰と会ってたのってあの子に聞いたら、外国の公演に度々来てくれるおじいさんと一緒にいつもいる人とあってた。仕事もそのおじいさんから声をかけられたって言ってた。」

 奏子の口から聞かされる話に驚きを隠せない。

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