誰かのための物語
僕らの体格差はかなりあった。


もちろん僕のほうが小さい。

その一撃はかなりの衝撃だったはずだ。


でも僕は、ノートから手を放していなかった。


僕はまた、「返せ!」と大きく叫んだ。



殴り返しはしない。


ただ、そのノートからは決してその手を放さなかった。


そしてもう一度叫ぶ。







ーーーこれは、僕らの宝物なんだっ!!







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