誰かのための物語
夢から覚めると、私は必ずその内容をノートに記録した。

そして日中も、その夢のこと、物語のことで頭をいっぱいにした。


気付けば私は、授業中にも関わらずその物語をノートに書き記していた。


日差しが降り注ぐ海や、綺麗な夕焼け空、月が美しい夜の森を想像しながら。



いつか絵がうまくなったら描きたいと思って、ノートの左側にだけ文章を書いた。


それはすごく、楽しい時間だった。



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