恋人は魔王様
18.混濁、困惑、大混乱
忙しいというキョウに、魔界に連れて行ってもらうと、とりあえず、腹が立つままに私は、さっきの屋上での出来事をぶちまけた。
ふむ、と、しばし何かを考えるような仕草を見せたキョウはぱちりと指を鳴らしてジュノを呼び出し、屋上にいるはずの颯太と蹴りをつけるよう命じた。
屋上で颯太から事件の真相を一方的に告白された私に対して、ジュノが悔しがったのは言うまでもない。
「ほらー、やっぱり現実だって二時間ドラマの定番になるじゃないですかー。
ユリア様、いいなぁっ」
と、まるで子供のように膨れてみせたのだが、キョウに睨まれてすぐに人間界へと足を運んだ。
私はもちろん、折角学校に出向くジュノに、定期やお金の入ったかばんを持ってきてもらうよう依頼することも忘れなかった。
キョウは本当に忙しいらしく(だから、さっきはネクタイもつけてないし上着も着てなかったみたい!)私を部屋に置いてとっとと出て行った。
夕べの睡眠不足で疲れていた私は、ここが魔界だという緊張感も薄いままにキョウのベッドで惰眠を貪ってしまったのである。
え、ちょっと緊張感なさ過ぎるんじゃないかって?!
そうね、分からなくはないわ。
でも、仕方がないの。
私は鋭気を養っておく必要があるんだもの。
まだ一つ、解決できてないことをきちんと話し合うために。
ふむ、と、しばし何かを考えるような仕草を見せたキョウはぱちりと指を鳴らしてジュノを呼び出し、屋上にいるはずの颯太と蹴りをつけるよう命じた。
屋上で颯太から事件の真相を一方的に告白された私に対して、ジュノが悔しがったのは言うまでもない。
「ほらー、やっぱり現実だって二時間ドラマの定番になるじゃないですかー。
ユリア様、いいなぁっ」
と、まるで子供のように膨れてみせたのだが、キョウに睨まれてすぐに人間界へと足を運んだ。
私はもちろん、折角学校に出向くジュノに、定期やお金の入ったかばんを持ってきてもらうよう依頼することも忘れなかった。
キョウは本当に忙しいらしく(だから、さっきはネクタイもつけてないし上着も着てなかったみたい!)私を部屋に置いてとっとと出て行った。
夕べの睡眠不足で疲れていた私は、ここが魔界だという緊張感も薄いままにキョウのベッドで惰眠を貪ってしまったのである。
え、ちょっと緊張感なさ過ぎるんじゃないかって?!
そうね、分からなくはないわ。
でも、仕方がないの。
私は鋭気を養っておく必要があるんだもの。
まだ一つ、解決できてないことをきちんと話し合うために。