恋人は魔王様
4.誓いの唇づけ
そんなこんなで、すっかりママの信頼を勝ち得た『魔王様』こと、『キョウ』こと、『京極右京』は、二階の私の部屋へとあがってきた。(もはや、断りもいらないと思うけど、キョウは『両親』への承諾を求めていたのだけれど、この家で絶対的権力を持つママが、パパのことは気にしないようキョウに言い放ったのだ。
……むしろ、当の本人のこの私に承諾を得ていただきたいよお。シクシク)
結局のところ、この超美形のお兄さんが何者なのか、私にはさっぱり分からない。
「着替えたいんだけど」
「手伝うよ」
真顔でとんでもないことを言い出すキョウを、『照れるから』と強引に部屋から押し出して、セーラー服を脱ぎジーンズとロングTシャツという色気のない格好に着替えた。
ポニーテールもほどいて、一本で括りなおす。
クローゼットの鏡に映る自分の顔は、少し疲れていた。
これから、どうしたらいいんだろう。
着替え終えたものの、途方にくれた私には案が浮かばない。
キョウとのやりとりは、ボタンを掛け違えたみたいにちぐはぐだし。
どうしたらいいんだろう……
私の頬を、一筋の涙が伝う。
……むしろ、当の本人のこの私に承諾を得ていただきたいよお。シクシク)
結局のところ、この超美形のお兄さんが何者なのか、私にはさっぱり分からない。
「着替えたいんだけど」
「手伝うよ」
真顔でとんでもないことを言い出すキョウを、『照れるから』と強引に部屋から押し出して、セーラー服を脱ぎジーンズとロングTシャツという色気のない格好に着替えた。
ポニーテールもほどいて、一本で括りなおす。
クローゼットの鏡に映る自分の顔は、少し疲れていた。
これから、どうしたらいいんだろう。
着替え終えたものの、途方にくれた私には案が浮かばない。
キョウとのやりとりは、ボタンを掛け違えたみたいにちぐはぐだし。
どうしたらいいんだろう……
私の頬を、一筋の涙が伝う。