恋人は魔王様
いつだって笑麗奈と喋るとそれだけで楽しくなって、お日様の下でひなたぼっこをした猫の匂いをかぐときと同じような幸せを感じるの。
でも、教室のドアを開けると重苦しい空気がピンと張り詰めていて、それら全てがくしゃっと潰されてしまった。
折り紙製の猫を握りつぶすかの如く、いとも簡単に。
「渡辺先輩、死んだんだってねー」
そういえば、夕べからニュースもワイドショーも見ていなかったことを思い出した。
「どうしちゃったのかしら?
生徒会長と付き合っていたって噂もあったじゃない?」
「えー、数学の先生と付き合ってるんじゃなかったの?」
「誰よ?」
「駒木」
「あいつ、妻子持ちじゃない?」
「うっそ。じゃ、不倫?」
「っていうか、妻子持ちじゃなくてもヤだけどね。
あんなおっさん」
「妊娠したってきいたけど」
「うっそ?
大人しい顔してヤルわねっ」
でも、教室のドアを開けると重苦しい空気がピンと張り詰めていて、それら全てがくしゃっと潰されてしまった。
折り紙製の猫を握りつぶすかの如く、いとも簡単に。
「渡辺先輩、死んだんだってねー」
そういえば、夕べからニュースもワイドショーも見ていなかったことを思い出した。
「どうしちゃったのかしら?
生徒会長と付き合っていたって噂もあったじゃない?」
「えー、数学の先生と付き合ってるんじゃなかったの?」
「誰よ?」
「駒木」
「あいつ、妻子持ちじゃない?」
「うっそ。じゃ、不倫?」
「っていうか、妻子持ちじゃなくてもヤだけどね。
あんなおっさん」
「妊娠したってきいたけど」
「うっそ?
大人しい顔してヤルわねっ」