黒い怪物くん
俺は、魔力を使い果たし、身体の色は真っ白になってしまった。
小鳥に謝るという大悟との約束をギリギリ果たした俺は朦朧とする意識の中…
なんとか人気のない山奥の洞穴に身を潜めた。
そしてゆっくりと目を閉じる。
ザッザッ…
「…かーちゃん」
「………大悟か……約束守ったよ」
「うん!許してもらえた?」
「あぁ…笑ってくれたよ」
「そっか!じゃあ行こっか…疲れたでしょ?僕の肩に乗りなよ」
「…ありがとな」
俺は大悟の肩に乗った。
「高校生の話聞かせてー?」
「あぁ…話したいことたくさんある」
人間の高校生として過ごした時間は短い間ではあったが友達が出来たこと、勉強をしたこと、部活をしたこと…そして恋をしたこと。
大悟に全部話した。
「へぇ!小鳥ちゃん達ともう会えないのは寂しいね…」
「あぁ…でも、みんなが幸せになってくれたらそれでいいよ。大悟だってもう会えないけど大好きだった家族が幸せになってくれたらそれでいいだろ?」
「うん!そうだね!僕も一緒だよ」