黒い怪物くん



小鳥が戻ってきたのは予鈴が鳴ってからだった。




戻ってきてすぐに小鳥のところへ行った。



小鳥は目が赤く腫れていた…恐らく昨日あの後も泣いたのかもしれない。



「小鳥…おはよう」

「お、おはよー…」



無視されるかと思ったけど小鳥は挨拶を返してくれて、目が合うと微笑んでくれた…。



「……目……腫れててぶっさいくだな」

「え……ひどッ!ばかや!」

「教室戻るのギリギリ過ぎなんだよ!本当トロいな」


いつもの小鳥とのやり取りが出来た。


あとは…謝ろう。


「ホームルーム始めるぞー」



担任が来てクラスメート達が自分の席に戻っていく中で俺は小鳥にだけ聞こえるように小鳥に言った。



「……昨日はごめんな……もうあんな事しないから…」

「…ううんッ」



あんな事したのに…小鳥は許してくれた。





小鳥はまた笑ってくれて……





まだしばらく小鳥の事忘れられなさそうだ。
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