黒い怪物くん


「お兄ちゃん?」

「んー?」

「鷹哉の為に髪やってもらってるんじゃないからね?」

「うん、わかってるよ」

「だからって大ちゃんに見てもらいたいなぁとかってわけじゃないよ…?」

「あ、そうだったんだ」

「そういうわけじゃないって言ったのに!」

「大悟は良い奴だと思うよ」 

「……本当?」

「うん」

「やっぱり意地悪鷹哉とは全然違うもんね」

「…小鳥さん。鷹哉がもし小鳥の事好きだったらどうしようか?」

「た、鷹哉が!?そんな事ないよ…いつもあんなに意地悪なのに」

「もしもの話。どうする?自分の事好きって言ってくれる鷹哉に好きじゃないって言える?」

「えー…うーんと…ウーン…?」


意地悪ばっかり言ってくるけど…中学の時からの友達だし、あの頃から鷹哉が私の事眼中にないって態度をあからさまに取るから私も鷹哉の事恋愛対象から外れたわけだけど…

「…でも、私優しい人が良いなぁ」

「…鷹哉も充分優しいと思うけどね」

鷹哉が優しい?
< 24 / 147 >

この作品をシェア

pagetop