黒い怪物くん
今度は不意打ち作戦だ。
俺は中間試験の普段全くやらない勉強をがむしゃらにやりまくった。
暗記物は徹夜で頭に詰め込んで、解けない問題は先生に質問に行って中間試験の準備を完璧にしてやった。
中間試験の結果で勝負してやる!
治樹の野郎はそんな事考えてないだろうから油断してるはずだ。
俺はお前が女子達といちゃついてる間にも勉強して勉強で勝つ。
中間試験が終わり、すべての教科の結果が出た。
5教科のうち3教科が満点であとの2教科も80点以上。
クラスの平均点を見ても、これはかなり良い…勝てる!
「治樹!中間の結果どうだった!?」
「うーん…ケアレスミスしちゃって…」
「マジで!俺なんか全然勉強してなかったからさぁ!あんまり良くねぇけど、結果見せ合おうぜ!」
「うん。いいけど」
俺は治樹のテスト結果が書かれた紙を奪うようにして取った。
……………は?
目を疑った。
5教科中4教科が満点…数学だけ98点……?
「鷹哉全然勉強してないのにスゴイ!俺は勉強しなかったらこんな高得点取れないよ!初めての試験だったから早起きしたりして、結構頑張ったんだけど…ケアレスミス反省しないと」
こいつ…何なんだよ……バケモノか!?