黒い怪物くん



治樹の部屋のテレビでDVDを見る事になった。



話題の割に途中で何度もグダグダしてちょっと飽きてきたな…


トンッ


!?


なんと小鳥が俺の肩にもたれて寝てる…。


しかも第2ボタンまで開いた制服のシャツの間から小鳥の胸が見えそうだ…。。


俺は治樹がいる事を忘れて無意識に小鳥に触ろうとしていた。


「…鷹哉。」


治樹に呼ばれてハッとして急いで手を引っ込めた。


「ごめん…。俺、今日変だ…帰る…」

「いや…好きな子に触りたくなるのは変な事じゃないからさ」

「……」


理解のある治樹に心の底から感謝した。


俺が立ち上がると、小鳥は起きた。


「……ん……あれ?映画途中だよ?」

「寝てた奴が何言ってんだ?用事思い出したから帰る」



そくさと鞄を持って治樹の部屋を出て、二人に見送られて家に帰った。



クソ……片想いツラい…。
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