黒い怪物くん
「矢嶋……小鳥の事好きなら……悲しませるようなことするなよ」
「うっせぇ!んな事てめぇに言われなくてもわかってんだよ!どうすればいいか……わかんねぇんだよ……」
「いつでも会える人なんだから簡単な事だろ?…泣かせた事謝ればいい」
「あ!?何普通の事言ってんの?いや…わりぃ…俺はその普通の事も出来なかった…」
「これから謝ればいいよ………俺は小鳥の事好きだから……追い掛ける」
烏山はそう言って小鳥の後を追い掛けて行った。
好きって…昨日初めて会ったばっかりじゃねぇか…。
俺なんか何年片想いしてると思って…いや。
烏山は自分の気持ちに素直で…真っ直ぐな奴だった。
自分の気持ちに素直になるなんて簡単な事のようで俺がずっと出来なかった事が出来て単純に羨ましい。
そんな烏山に対する憎悪の気持ちは薄れていった。
小鳥の事を好きだと言っている所謂ライバルのはずなのに…