黒い怪物くん
どういうわけで俺が生まれてきたのかわからないまま…終わるのか。
ザッザッ……
地面に横たわる俺の前に小さな男の子が立っていた。
「………怪我してるの?」
「大悟?どうした?」
「パパー…黒い鳥さんが苦しそうだよー」
「黒い鳥さん?どれどれ…あー…カラスの赤ちゃんだな」
「可哀想だから助けてあげよう?」
「そうだね。ちょっと待ってなさい」
俺はその男の子と男の子のお父さんによって保護され、尽きようとしていた命は救われて、みるみるうちに元気になっていった。