[BL] ずっと君の側に
――翌朝――


目を開けると政晴の寝顔が間近にあった。


とても幼く、可愛く見えた。



「おはよう、政晴」



おでこにキスを落とした。


その、キスで目覚めたのか、ゆっくりと目が開いた。



「千歳――」


「何か、あったか?」


「腰が重い」


「まぁ、色々と政晴との愛を確かめあったんだから、当たり前だろ」



政晴は、俺の方に近づき抱き締めてきた。



「キス、オデコ何かにじゃなくて、ちゃんとして欲しい」


「何だ、起きてたのか。
まぁ、望み通りしてやるよ」



目覚めのキスをかわした。



「なぁ、千歳、今日で帰るの?」


「あぁ、今日は、一旦家に帰ってから、
仕事の打ち合わせに、雑誌の取材があるからな」


「そっか」



耳と尻尾が垂れた犬のような表情が、
俺には、とてもいとおしく感じた。



「また、明日、学校で会えるだろ」



そう言うと、俺を抱き締めた。



「うん。
千歳、仕事、頑張ってきてね」



上目遣いと政晴の笑顔は、
ちょっと破壊力があって――。

表現出来ないほどの可愛いさに、
抱き締め返さずにはいられなかった。


「うん、ありがとな」


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