[BL] ずっと君の側に

幸せ日和

 それから、泣きつかれて寝てしまった
俺が起きたのは、一時間後だった。


起き上がると、寝てしまっている千歳の姿があった。


今のうちに、しておこうかな。


千歳が起きないように優しくおでこにキスをした。


そうすると、背中に手が回された。



「政晴、キスしたいなら、起こしてくれればいいだろ」


「だって、キスしたいだけで起こしたら、なんか、その――」


「フフッ、でも、次は、唇にして」



自分でするの、恥ずかしいのに。



「政晴、しないの?」



頑張って、キスをした。



「緊張したのか?」


「千歳の意地悪。
分かってるなら、させないでよ」


「政晴が、可愛いのがいけないんだろ」



さっきまでの不安が嘘みたいに、無くなっていく。

千歳に会えないだけで、寝れなくなったりしたのに、今は、そんな不安が全くない。



「政晴、そろそろ昼だけど、何か食べたいものはあるか?」


「オムライス、ケチャップでハート書いてある奴が食べたい」


「了解」


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