[BL] ずっと君の側に
そして、昼休みが終わり、授業が始まるまで、椅子を横に座り、千歳は本を読んでいた。


その時、考えていた。


さっきの不思議体験を

何で顔を見ることが出来なかったのか?


今は、普通に見れるのに、どうしてだろう。


顔を見れなくなる理由……。

嫌いになったから!?


喧嘩したら、顔もみたくないと思うって、
あれは、喧嘩ではないし。


他に顔が見れなくなる理由?



「どうした、政晴」



千歳の顔。

見たくなくなると言うより、ずっと見てても飽きそうにないけどなぁ。


千歳って、まつげ長いなぁ。
目付き悪い感じなのに瞳とか綺麗だし、
肌とかもニキビ一つない。


それに、唇も血色良くて、潤ってるし、
柔らかそうだな。



「政晴、どうした。
人の顔じろじろ見て、何かついてるか?」


「あっ、いや、違う」


「そうか」



その時、教室のドアが開いた。



『それじゃあ、始めるぞ』



千歳は、前を向いた。



俺は、千歳に対して、何を思ったんだ。

千歳の唇について、柔らかそうとか思って、
なにしようとしてたんだ。



そんなこと、考えるなんて、


俺は、変態だったのか?


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