最初で最後のプロポーズ
しばらく黙ってエコー写真を
見ていた彪雅が口を開いた
「珠愛、俺の子産んでくれる?」
「え……うん!」
「俺、今まで遊んで家にも帰らないで
珠愛の事放置して冷たくして悲しい
思いも寂しい思いも辛い思いも
沢山させたよな…ごめんな…
でも、これからは変わるから!珠愛と
お腹の子供の為に頑張るから!俺と…
俺と結婚しよ?いや…結婚して下さい!」
アタシは言葉より先に涙が出てきて
嬉しくて言葉なんて出てこなくて
彪雅に飛び付いた
他人から見たら彪雅の言った言葉は
都合のいい話かもしれない
だけど、これでいいんだ!
彪雅は自分の言葉に責任を持つ人だから…
「珠愛、もうどこにも行かないから」
「…絶対?ずっと一緒?」
「おぅ。珠愛とずっと一緒にいる」
「約束できる?」
「約束するよ…」
その日久々に一緒にお風呂に入った
そして前みたいに
横向きで寝る私を彪雅が後ろから
抱きしめて朝までぐっすり寝た。