桜舞い散るとき、キミは涙する
◆冷たい手
「ミオ!」
「っ!?」
焼けつくような暑い夏の日差しと、街中のむせ返るような喧騒の中。
突然背後から私の腕をつかんだ彼の手は、凍りそうなほどヒンヤリと冷たくて……。
なぜだか腕よりも、心が痛かった──
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