桜舞い散るとき、キミは涙する
* * * * * *
翌日。
昼休みに中庭のベンチで、並んでお弁当を食べている私と佳奈。
爽やかな青空とは正反対に、私の心はどんよりと沈んでいた。
「はぁっ……」
無意識に漏れ出る深い溜め息。
お弁当の味も、正直よくわからない。
「はぁっ……」
「んも~!実紅ってば、さっきから溜め息つきすぎ!」
再び私が溜め息をついた時、みかねた佳奈がツッコミを入れてきた。
「ってかさ~、全身から負(ふ)のオーラ出まくりなんだけど、大丈夫?」
心配そうに横から私の顔を覗き込んでくる。
「あ、うん、ゴメンゴメン。ちょっとボーっとしちゃって」
慌てて笑顔を取り繕う私。