桜舞い散るとき、キミは涙する

無言のまま立ち上がろうとする保志君。


私はそれを制止するように、保志君めがけて力いっぱい抱きついた。


「関係あるよ!」

「!?」

「私っ……私、保志君のことが好きだから!
保志君がいなくなったら、耐えられないくらい悲しいから……っ。
それってもう、十分関係あるってことだよね!?」


泣きながら彼の首にまわしていた両腕に、ギュッと力をこめる。

私の想いが、保志君の心に届くように。


「私じゃだめかな!? 私、ずっとそばにいるから!
保志君が辛い時も、悲しい時も、苦しい時も……。
私がずっとずっとそばにいるから……っ」

「……っ!! 俺は……っ」


美桜さんの代わりでもいい。

たとえ二番目でもかまわない。


保志君を救えるなら。

保志君がまた笑ってくれるなら。


そしてなにより、保志君の隣にいられるのなら……。
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