桜舞い散るとき、キミは涙する
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「はぁ~っ。すっごく緊張する~!」
あれから一週間が過ぎ、今日は待ちに待った日曜日。
いよいよ保志君との初めてのデートだ。
とにかくここ数日緊張しっぱなしで、例のごとく夕べもなかなか寝付けなかった。
服、大丈夫かな? 可愛すぎて、似合ってなかったらどうしよう……。
待ち合わせ場所である、駅の改札口へ向かう足を止め、改めてまじまじと自分の体を見下ろす。
ちなみに今日の服装は、膝丈の白いシフォンスカートに、上は薄いピンクのカーディガン。
何を着て行ったらいいかわからなくて佳奈に相談したところ、佳奈が自分の服をコーデして一式私に貸してくれたのだ。
佳奈いわく、秀明館に通うような知的男子には、清楚系女子のほうがウケがいいらしい。
髪型も服装に合うよう、私のトレードマークともいえるポニーテールは今日は封印。
入念にブローしたサラサラロングヘアで、より清潔感を強調してみた。