この恋が罪だとしても


――ポスンッ。


でも、訪れるはずの衝撃は来ない。

私は誰かに受け止められていた。

背中に回る腕が、強く私を引き寄せる。


それに、ギュッと閉じていた瞳をゆっくりと開けると……。


「……お前ら、今のわざとか……?」

「い、泉くんっ……」


まさか、どうして泉くんがここに?

今、私を抱きしめているのは、確かに泉くんだった。


「なっ、俺らは……」

「わざとかって聞いてんだよ」


怒りに震える低い声に、私までビクリと肩を震わせる。


泉くんがこんなに怒ってるのは……どうしてだろう。

もしかして、私のため……なんて、自信過剰すぎるよね……。



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