この恋が罪だとしても



「違うよ……みんなに好かれるために誰かの悪口を広めたり、愛想笑いをしたり、必死だっただけ」

「北園さん……」


「だから、そんなことをしてきた私が、階段から落としたくなるくらい酷いことを雨音さんにしたんじゃないかって、色々考えて……怖いのっ」


「北園さん……」


なんにせよ、北園さんが怪我したのは私のせいだ。

北園さんが悪いわけじゃないのに……。

なのに、自分のことを責めてる。


「北園さんは優しいね。全てを……私が嫌いだったことまで思い出したのに、自分を責めてる」


「違う、本当に私が悪かったんだっ」


北園さんは泣きそうな顔で私に駆け寄ると、両手を握ってきた。

その手が、小さく小刻みに震えてる。


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