この恋が罪だとしても


「雨音さん、いやぁぁーーっ!!」

「っ……」


なぜだか、地面にぶつかるまでの間が、スローモーションのようにゆっくりに感じた。


私がしてきたことを思えば、これも仕方ないよね。

いっそ、あの日に落ちたのが、私なら良かったのに。

それで、泉くんを好きだった恋心も忘れてしまえたら良かったな……。


「あぁ……っ」


あぁ、でも……。

ここで落ちれば、私もすべて忘れられるのかも。

それなら、私は……。

ゆっくりと、衝撃を受け入れるように瞳を閉じた。

その目尻から、涙が零れて宙へと落ちていくのを感じる。

そして……。


ーバァァンッ!!

「うっ……」

背中と頭を強く打った私は、痛みに一瞬息ができなくなった。

朦朧とする意識の中、私は起き上がろうと体に力を入れるのに、うまく動けない。



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