この恋が罪だとしても
「わた……し……」
「雨音っ、すぐに保健室連れてってやるからっ。だから、大丈夫だからなっ」
私を抱き起こして、必死に声をかけてくれる泉くん。
泉くんは額に汗を滲ませて、私を心配してくれていた。
その一生懸命な姿に、泣きたくなる。
「そんな……顔、私のために……しなくていい……のに……」
「何……言ってんだよ……。お前のことだから、こんなに焦ってるんだぞ?」
だから、なおさらそんな顔しなくていい。
私は傷つくべきだし、これは北園さんを苦しめた罰だ。
「……本気で、お前は自分が傷ついてもいいって思ってるんだな……。だから、そんなに自分のことに無頓着なのか……っ」
「泉くん……」
「悪かった……ごめんなっ」
泉くんが、目を潤ませながら私を抱き締めた。
それに、とてつもない幸福感と不安がせめぎ合う。
朦朧とする意識の中、次目が覚めた時に1人だったら……寂しいな、なんて考えてしまった。
「ごめ……んね……」
「雨音……?雨音、しっかりしろ!!」
泉くんの泣き叫ぶような声を最後に、私は意識を手放した。