この恋が罪だとしても



「っ……そう、だから余計な気遣いはしないで」

「お前、雪乃にそんな口聞くんじゃねーよ」


傷ついてなんて無い、そう平然を装って、あたしは強気に返す。

これでいいんだ、これで……。

傷つけられることで、私はこの罪を購っているんだから……。


***


――バッシャーーンッ!!

昼休み、教室を出た途端に、私は全身に水を被った。

入口に、バケツに水を貯めていた女子たちが待機していて、私にぶっかけたのだ。


――ポタッ、ポタッ……。

髪や、制服のYシャツ、スカートから水が滴る。

これも、何回か受けたことがあるから動じないけど……。


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